FreeBSD で、kernelコンパイルで有効にするか、moduleを組み込み、利用する2つのパターンがあります。
GENERIC kernelを使っている場合は、わざわざ手でkernelを作り直さないと行けないため、今回は、moduleを組み込む方法でのTipsとなります。
尚、vlanが使えるデバイスは限られており、man - if-vlanやman - vlanを見る限り、ハードウェアで処理可能なNICは、bce, bge, cxgb, em, ixgb, msk, nge, re, stge, ti, txp, vge となっているようです。ソフトウェアエミュレーションにより、多くのデバイスが対応出来るようですが、一部のNICには、制約が有るようですので、manで確認して下さい。
カーネル再構築ではなく、VLAN Kernel Moduleをロードします。
# kldload if_vlan.ko
正常に読み込まれているか、kldstat で見ることが出来ます。
# kldstat Id Refs Address Size Name 1 1 0xc17c7000 4000 if_vlan.ko
正常にload出来ることを確認出来たら、次回から自動起動時に、moduleを読み込むよう、/boot/loader.conf に以下の設定を書いておきましょう。rc.confで自動設定するときに、予めmoduleが読み込まれている必要があります。
# echo 'if_vlan_load="YES"' >> /boot/loader.conf
vlanX は、任意の数字で作成することが出来るため、VIDとデバイス vlanX を同じにしておいても良い。
# ifconfig vlan1 plumb # ifconfig vlan2 plumb # ifconfig vlan3 plumb
機器によっては、MacAddressが同じだと、不都合が出る可能性があるため、任意のMacAddressに変更することが可能。
# ifconfig vlan1 link 00:1c:c4:00:11:01 # ifconfig vlan2 link 00:1c:c4:00:11:02 # ifconfig vlan3 link 00:1c:c4:00:11:03
無事に、ifconfig で変わったのを確認出来れば、そのNICが、vlan及びMacAddress変更(あくまでも名乗っているだけで、HWアドレスは書き換えられていない)が可能となる。
下記のようにして、どの物理デバイスにたいして、vlanを使うか設定をおこなう。
途中から、bge0.2 といった形でも、使えるようになっている(らしい)
# ifconfig vlan1 vlan 1 vlandev bge0 # ifconfig vlan2 vlan 2 vlandev bge0 # ifconfig vlan3 vlan 3 vlandev bge0
vlanの設定が無事に完了したら、下記のようになっているはずです。
# ifconfig vlan2 vlan2: flags=8843<UP,BROADCAST,RUNNING,SIMPLEX,MULTICAST> mtu 1500 ether 00:1c:c4:00:11:02 media: Ethernet autoselect (100baseTX <full-duplex>) status: active vlan: 2 parent interface: bge0
普段通り、ifconfig で、IPアドレスを付ければ問題有りません。
# ifconfig vlan1 inet 192.168.1.10 netmask 255.255.255.0 # ifconfig vlan2 inet 192.168.2.10 netmask 255.255.255.0 # ifconfig vlan3 inet 192.168.3.10 netmask 255.255.255.0
同様に、IPv6も問題なく付けることが出来ます。
# ifconfig vlan1 inet add 2001:200:564:4649::1 # ifconfig vlan2 inet add 2001:200:564:2525::1 # ifconfig vlan3 inet add 2001:200:564:0721::1
ルーティング等は、route add で追加出来ますが、今回は触れません。
疎通確認が出来たら、/etc/rc.conf に記述し、起動時に自動設定されるように設定をおこないます。